第28回 古今亭始 連雀勉強会@神田連雀亭 42
先日、始さんの赤坂での会に行った時の話、
少し早めに到着したら、始さんと鉢合わせして一緒にエレベーターに乗る。
気の利いたことを言おうとしたけど、
余計なことを言っちゃうリスクもあるので黙っていると、
始さんが「今日もガラガラですよ(笑)」と。
とっさに「ガラガラというほどでも…」と言ったが、
変な気休めみたいになってしまったな。
だから。
「これからどんどん増えていきますよ!」
と、ここで言い直しておきたい。
(気休めではなく、希望的観測でもなく)
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3月27日は、その始さんの勉強会「レンベンvol.28」へ。
(ちなみに、この会はガラガラ感はないッス)
ゲストは、
はなカラという唐揚げにも定評ある(昨年の謝楽祭に出店)、
林家はな平さん。
前座は、橘家門朗さん。
番組は、
「宗論」 門朗
「目薬」 始
「崇徳院」 はな平
お仲入り
「臆病源兵衛」 始
まず、門朗さんの「宗論」。
これが秀逸の面白さだった。
「宗論」は、
熱心な浄土真宗の父親と、キリスト教信者の息子との議論がメインの噺。
門朗さん、父親がハマっていた。
息子が使うカタカナ語が理解できずに父親と噛み合わない感じが面白いし、
父親のツッコむ形が、門朗さんならではの
(特徴ある低音ボイスも含めて)おかしみがあって、大いにウケた。
始さんの「目薬」、初めて聴く。
まずマクラでほっこりさせられた。
(彼は結構、ほっこりな人なんです(笑))
前職の介護士時代に余興として(人生初の)落語をやることになり、
教材にしたのが、
噺家さんがアニメキャラになってる落語アニメ(!?)
番組(DVDだったか)の「目薬」。
(その声が師匠の志ん輔師だったと、後でわかるという運命、いや宿命(笑))
そんな始さんのルーツのような「目薬」、
無筆(文盲)の夫婦が目薬の処方箋を間違って読み…という噺。
実は、おかみさんが始終尻丸出しの艶笑噺(笑)。
以前聴いた「尻餅」もそうだから、始さん、お尻好きだなぁとか
ちょっと思いつつ(笑)
そんなわけあるかい!という勘違いを
真剣にやる夫婦の様子がひたすらおかしい。
また、始さんのおかみさんが良い形(この人の女役は妙にイイ)なのと、
表情の豊かさで、面白さが増す。
小石が二つ入ってるだけの手紙の内容が
「恋しい恋しい」
とわかるほっこり無筆小噺も良かった。
はな平さんの「崇徳院」もとても良かった。
早朝寄席で遊京さんのを聴いたのが記憶に新しかったが、
やはり演者が違えば噺も違うの例に漏れず。
どちらかと言うとコツコツ笑いを積み上げていくタイプの
遊京さんにハマっている噺だったので、
勝手に爆笑系だと思っていたはな平さんの
「崇徳院」は意外だった(笑)
とは言え、はな平さんクリーンヒット打ちまくり。
特に印象深かったのは、
恋煩いで余命僅かの若旦那のために、
少ない手がかりで相手の娘を探す、
サゲがダジャレじゃないパターンだったのも印象的だった。
始さんの、ネタ出し「臆病源兵衛」、やはり聴くのは初。
この噺自体が好きなので、聴けて嬉しい限り。
そして彼の「登場人物が全員男」の噺の中で、
上位のお気に入りになった。
怯えた形がすこぶる良いからか。
「近日息子」の「悔やみが得意な人物」のくたっとした形といい、
源兵衛の怯え方といい、
始さんならではのおかしさが確実にある。
めちゃくちゃ笑った。
小んぶさんの「臆病源兵衛」にも
衝撃を受けたが、
あちらが芥川賞作品なら
始さんのは直木賞作品といった趣。
と言ったら言い過ぎか(笑)
今回も大変楽しんだ。
演者の3人、関係者各位の皆さんに感謝!
今月の27日(土)は、30回スペシャル!
いつもと違った時間帯の14時〜16時。
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