第27回 古今亭始 連雀勉強会@神田連雀亭 40

先日、某二ツ目さんが、

「「応援してます」と、ダメ出しがびっしり書かれた紙を渡された」

と言ってました。

どうやら、僕が何日か前に別の二ツ目さんの会で見かけたお客さんと同一人物ぽい。

始終つまらなそうで、一度も拍手せず、メモを取っていたお客さん。


そのかた、応援してたんです。


応援の仕方も人それぞれ。


「何しに来たのか、楽しいのか」みたいな事を

書いてしまって申し訳なく思いました。


と同時に、

色んなお客さんがいるのは当然だし、

若手さんにとっては勉強になるのだから、

むしろ色んなお客さんがいていいわけで。

と改めて思ったり。


他のお客さんのマナーがどうとか言ってないで、

(そんな事で気分を害してないで)

純粋に落語を楽しもうっと(笑)

反省。


ちなみに、ダメ出しを渡された二ツ目さん、

その会の前列のお客さんが、

「ずっとダメ出しを書いてる人」と、

「ずっとおしゃべりしてる人」だったとか…。


勉強。勉強。

ドンマイ。ドンマイ。



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さて。古今亭始さんの勉強会「レンベンvol.28」の事を書こうと思ったら、

レンベンvol.27の記録が抜けてることに気づきました…。


ということで、ちょっと遡って2月24日。

さんの勉強会「レンベンvol.27」の私的記録はじまりはじまり。

ゲストは柳家緑君さん。

前座は春風亭朝七さん。


番組は、


「子ほめ」 朝七


「近日息子」 始


「くしゃみ講釈」 ゲスト・緑君


お仲入り


「佐野山」 始


前座の朝七さん(一朝師のお弟子さん)は初めて聴く。

お腹に響くイイ声だし、テンポも良くて、

大いに「子ほめ」を楽しんだ。

飄々とした江戸っ子がハマってたし、

古典向きの、得な噺家さんだと思う。

またどこかで聴けるのを期待。



さんの「近日息子」はこの3日前に聴いたばかり。


父親が息子の将来を考えて「頭が痛い」とぽろっとこぼす。

それを聞いた息子の与太郎。

彼は、「近日」という言葉の意味を知ったばかり。

「なんでも気を利かせて先回りをしろ」と説教もされていた。

与太郎がとった行動やいかに…という噺。


前回とは(高座に向かって)逆側の席で聴いたせいか、

印象が異なるから不思議だ。


町内の場面、知ったかぶりとそれに腹を立てる男が登場するが

相変わらず熱の入ったシーンになってる。

個人的には「悔やみが得意な人」の登場の仕方がとても好き。

師匠譲りというか、さんの豊かな表情も楽しい。



緑君さんの「くしゃみ講釈」は以前、一部を省略したのを聴いてたので、

今回ちゃんと聴けて良かった。


噺の方は、

「講釈師のせいで女にフラれた男の復讐劇」


こう書くとなんともおどろおどろしいが、

復讐というのが

「講釈師に講釈中にくしゃみをさせてヤジる」

というバカバカしいもの(笑)


そして、

忘れっぽい男が、胡椒の粉を思い出すために八百屋の店先で

「のぞきからくりの八百屋お七」を一段歌っちゃう場面。

ここが楽しいったらありゃしない。


小太郎さんと、テレビで権太楼師のを聴いたことがあったけど、

どちらとも違う「のぞきからくりの八百屋お七」で、また格別。

講談会に出てるだけあって講談を読むのもうまいし、

くしゃみもすごい(笑)


渾身の「くしゃみ講釈」、とても面白かった。

機会があればまた聴きたい。



さんの「佐野山」は、3月2日の「第7回始アウェー」のとこで書いたけど、

実は、このレンベンが初演。つまりネタ下ろし。

さん、相撲観戦をして、すっかり魅了されて、

リクエストもあったことだし、ということで覚えた噺だ。


これは別名「谷風の人情相撲」と言う、人情噺。

山本周五郎好きな僕は、人情噺大好き。

この「佐野山」はさんの明るく元気なところが活かせる、

笑いもたっぷりな人情噺だけど、

さん、トーンの落ちる人情部分もなかなか良い。

妙に心に残る。


もちろん、ヤジを飛ばす観衆が思ってることと

真逆のことが起こっている土俵上の楽しい攻防も見所だ。

(ひょろっとしてて弱そうな佐野山が目に浮かぶ)


たっぷり楽しんだ。

個人的ランキングでベスト5に入るだろう。




熱量たっぷりの大盛り上がりの楽しい会でした。

演者さん、関係各位のみなさんに感謝!







余談

緑君さん、

師匠に頼まれた地下鉄スタンプラリーの景品の

ドラゴンボールのポスター持参、ウケました。

落語と

連日、寄席、落語会、ホール落語に出かけて行きたいです。 その記録です。