「花いちの観笑地帯vol.22」@新宿ノマドカフェ「BASE POINT」3F 6

もともと趣味が読書なんですが、

最近は、「藝人春秋」(著・水道橋博士)、

「高田文夫の大衆芸能図鑑」、

「誰も書けなかった「笑芸論」」(著・高田文夫)

とか読んでとてもおもしろがっている。

若い時はどちらかというと苦手だった両氏、今はとても好きである。

人間は変わらない部分もあるけど、変わる部分もあるんだとつくづく感じる。


どの本も大きく言えば「芸人賛歌」だと思う。


高田センセの

「人気という不確かなものに人生を丸々捧げ、

ひっそりと芸を磨き、夢を売る人々のお話です。」

ってのが好き。


この言葉、もちろん落語家さんたちにも当てはまる。


1月19日は

そんな、ひっそりと芸を磨きまくっている若手さんの一人、

柳家花いちさんの会へ。

こちらも今のところなんとか毎月行けてる。

6回目の参戦。


番組は、


「七度狐」(尼狐?) ゲスト・入船亭遊京

新作「暴走サービス(仮)(タイトル不明)」 花いち


お仲入り


「時そば」 花いち


遊京さんは、「粗忽長屋」、「時そば」に続いて三席目。

彼の落語は安心して聴ける古典落語だと思う。

三三師が「落語が上手いってことはイコール面白いこと」と

先日読んだインタビュー本で言ってるけど、

遊京さんの落語、その意味で上手い。

暗がりで離れた場所で話す二人の男の光景がありありと浮かんだ。

そしてとても滑稽だった。


花いちさんのネタおろしの新作。すごかった。

サービスし過ぎるバイトのおばちゃん、訪れる珍客たち、

いちいちウケる人物ばかり。

翻弄される店長が唯一まとも。

噺の構成としてはやや単調なのだけど、

大いに笑った。

(先日、この新作の大幅リニューアル版を聴けたが、

それが数倍面白くなっていて驚いた。それはまた後日。)


「時そば」は二度目の拝聴。

前回のくすぐりをほぼ覚えていて聴いてるので、

どこが変わったか丸分かり(笑)

それも客として嫌な客だなと自分で思うのだが(笑)


僕と同じ初心者のために説明すると

「時そば」という噺は、極端に言えば、

「良い蕎麦屋と悪い蕎麦屋」が出てくる。

悪い蕎麦屋にツッコんだり、一人ツッコミしたりする様子も面白いのだが、

今回は、この蕎麦屋自体が面白いキャラ設定になっていた。

「景気」を「刑期」と聞き間違える素性の怪しい人物像(笑)

サゲ間際の手を出す時もその伏線が効いてくる。

よくまぁ、「時そば」をこういう感じの滑稽さにできるなあと

思いながら爆笑。さすが。


演者さん二人、そして会の関係者の方々に感謝。



落語と

連日、寄席、落語会、ホール落語に出かけて行きたいです。 その記録です。