コイツdeショーyo!#4@電撃座(新宿三丁目)2
1月17日は、前回、めちゃくちゃウケた会へ。
瀧川鯉津さんと春風亭昇羊さんの二人会。
落語協会とか芸術協会とか落語立川流とか円楽一門会とか、
変に気にしちゃいけないと思ってるのですが、
僕が見る限り、明らかに、それぞれに雰囲気が違う。
いい意味で色があるというのでしょうか。
ということで、この芸協先輩後輩コンビの会、
落語協会の若手に偏りがちな僕が、色々と行ってる中でもなかなか異色で面白い。
番組は、
「雑俳」 鯉津
新作「河童祭りの由来」 昇羊
お仲入り
「だくだく」 昇羊
「時そば」 鯉津
VTR放映
エンディングトーク
「雑俳」は開口一番にふさわしく、安定した古典、ほのぼのと楽しめた。
(短い感想ですんませんが、ただただほのぼのしてて良かったんです)
「河童祭りの由来」を聴くのは、これで3度目だったか。
河童と間違えられる子供のお母さんのキャラが一番攻撃的だった(笑)
行方不明の犬が戻ってきたとき、
子供を諦めていた夫婦に生命力が爆発したとき、
歩けなかったおばあさんの腰つき、
などなど、鉄板場面がいくつもあって面白い新作。
「だくだく」もカリーズで聴いたばかりだが、
相変わらず、彼特有の登場人物の雰囲気、
家具が全部絵で描いてある部屋に住む八っつぁんと、目が悪い泥棒との攻防戦が楽しい。
ファンタジックな噺がハマると思っていたが、
この噺も彼にハマっている。
「時そば」は、鯉輪さんで聴いた型と似ていた。瀧川一門の「時そば」の型なのかな。
そばをすすっている時だったかツユをすする時だったか、
鯉輪さんも演っていた、三三七拍子を鯉津さんも(笑)
そして鯉輪さんも含めて、
僕が聴いたどの「時そば」よりもエンターテイメント性が高かった(笑)
特に、後半に出てくる蕎麦屋のデフォルメ化がすごい。
超絶不味そうな蕎麦、その不味さたるや殺人的。
(後ろに壁があるのも鯉輪さんと同じ)
そのそばを食べた客の
苦しみもがいた爪痕がびっしりあったり、
と、噺自体のエンタメ性も十分面白いのだが、
(五代目小さん、小三治、さん喬師とかの
「時そば」が好きな方には不評かもだが(笑))
「酷い目にあう」鯉津さんのカタチがなんともタマらなく笑えるのだ。
ともすると出川的芸風がハマる人なのかも。(←無責任発言すんまそん)
とにかく大いに笑った。
で、これまた失礼なのだけど、この会は、
ぶっちゃけ、笑いだけでいうと、落語よりも映像の方が数倍面白いのだ(笑)
今回のお待ちかねの映像は、
「奥多摩旅情編」。
二人が奥多摩の民宿に一泊二日して撮影。
都内から短時間、しかも旅費格安で大自然を味わえる場所。
そんな素敵な場所で繰り広げられる珍道中。
芸論、いたずら、美味しいご飯、
星空(映像に映らず)…。
短いのに、笑うとこしかないVTR。
まさに抱腹絶倒もの。
この映像、編集は昇羊さんがやっている。
この人、新作落語もそうだが、
構成力に秀でた人物なのかも。
説明過多にならずに演出だけで笑いにしている箇所もちらほら。
おそらく、鯉津さんを本人以上に面白くしている(失礼!)
まぁでも、最終的には鯉津さんも映像を確認して
オッケーを出しているのだから、結局は
二人のオモシロの合算なのだろうけど。
前回も書いたかもしれませんが、
鯉津さんも年の功で押さえるところは押さえるといった感じの
安定したユーモアセンスが良いし、同年代ならではの固有名詞の出かたも笑える。
昇羊さんはやはり二十代ならではの切れ味が秀逸。
そして間違いなく、昇羊さんが鯉津さんの面白さを引き出している会である。
いっぱい笑いたい人にオススメの会なので
ぜひ機会があれば
足を運んでいただきたい。
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