初席@神田連雀亭35

2017年ももうひと月が経ってしまいました。

早いものです。この分だと明日あたりは大晦日なんじゃないかと…。


…って、さん喬師のマクラを拝借いたしました、すいません(笑)



えー、2017年、一発目は…またまた連雀亭(笑)

「お前、連雀亭好きだな」とツッコまれそうですが(誰にだ…)、

そうです、

落語納めが連雀亭なら落語初めも連雀亭と相成りました(笑)

元旦から3日まで行われてた連雀亭「初席」。

3日間とも第一部〜第三部まであって、二ツ目さん達が大勢出演。


(都内定席も短い時間で前座、二ツ目、真打の噺家さんと色物さんが

いっぱ〜〜〜〜い出演するということで、

お正月興行はどこも賑やかなのだろう。来年は行ってみようと思う)


そして、僕は1月3日の3日目の第三部に。

小太郎さんも出るし、竹千代さんの余興「江戸あるある」も気になったし、

何気に神田蘭さんや朝也さんも気になってたし、トリが好の助さんだったし、

と、色々と行きたい要素が重なっていたから。


番組は以下の通り。


講談「スターウォーズの由来〜ルークの旅立ち」 神田真紅
「動物園」 三遊亭遊かり
講談「トゥーランドット」 神田蘭
「初天神」 柳亭市楽
「かつぎや(七福神)」 柳家小太郎


お仲入り


「豪華な粗品」 桂竹千代
「厄払い」 春風亭朝也
余興「江戸あるある」 桂竹千代
「風邪の神送り」 三遊亭好の助


お客さんの入りは、予想を下回っていたけども、

演者もお客も正月気分でなんだか全体的に高揚した雰囲気。

前の回が押していてやや階段で並んで入ったのもその一因かも。


真紅さんの講談は二席目。前回も新作ではあったが、日本の昔話だった。

今回はハリウッド映画(笑)(episode7まであるらしい)

色んな講談があるんだなぁと、演芸初心者として新鮮な驚き。

ダダダダダーッと。実に面白いが、さらに面白くなるところでお時間(笑)


遊かりさんの「動物園」。

遊かりさんもこの噺も生で初。

とてもとても楽しめた。

「女流」というのが全く気にならない噺だと思うし、彼女にハマってた。

どこがかと言えば、

なぜだか、ダメな主人公がハマってた。

やや厭世観が漂ってるからかなぁ(笑)


芸協美女三人娘の三人目は、さん。

蘭さんも初ナマ。

美人なのにものすごく面白い。

講談界はそういう逸材の宝庫なのか。

悪女も似合って、ドッカンドッカン。

途中、客席にA太郎さんが乱入して(僕の隣に)、蘭さんの高座を勉強する

という一幕も(笑)


大いに笑った。


市楽さん。

「そろそろフツーの芸が見たくないですか」と(笑)

これには会場爆笑。

まっすぐな人柄のまっすぐな落語。

「初天神」、

可愛らしい子どもと、

どこか不器用そうなおとっつぁん。

朗らかな落語で良いなぁ市楽さん。


小太郎さんの「かつぎや」は

30日に聴いたばかり(日を空けないで行くとネタかぶりは仕方ないですよね)だが、

お正月に聴くとまた格別。

くすぐりを変えてるとこもあるし、

鉄板なとこはやはり面白いし。

小太郎さんのこの噺も好きだな。


というか、一番強烈だったのは、

酉年にちなんだ小咄を、ということで

上方の大師匠・笑福亭松鶴師の飼っていた九官鳥の話を。

これが物凄く面白かったし大いにウケていた(笑)


竹千代さんは新作「豪華な粗品」。

竹千代さん作なのかな。

よく落語に出てくる

ご隠居さんと八っつぁんの会話で

お茶を出された八っつぁんが「粗茶」って言いまくる小咄があるけど、

あれの現代版的な噺。

やや、どろっとした手触りの

心理戦もあって、

竹千代さん作なら)彼の内面のざらついた部分を少しうかがい知れる(笑)

面白かった。


この春に真打に昇進して「春風亭三朝」となる朝也さん。

「厄払い」は馬久さんで聴いて面白かった噺。

与太郎の噺で、

「厄払い」という期間限定の商売でお金を稼ごうとする。

聴いてる方は「与太郎=バカ」とあらかじめ分かっているから

与太郎噺はある意味最初からハードルが高い滑稽噺だと思う。

しかし、朝也さん、これがまた上手い。

さすが真打。本当に思う。

そしてフラがある。またぜひ聴きたい。


竹千代さんの余興「江戸あるある」は、

(某ネタ番組のブーム終焉の時期に)テレビ出演した時のネタだとか。

確かに、

懐かしい匂いのするノリである(笑)

でも内容はちょーくだらなくて面白かった。爆笑。


そして「待ってました」トリの好の助さん。

この人ももっともっと人気になって欲しい

若手の一人。

(来秋、真打昇進が決まったそうでめでたい!)


「風邪の神送り」、なかなか聴けない噺ではないだろうか。


不思議な風習、ファンタジー、

そしてとぼけた味わい。

こういう噺も好の助さんに

ハマっていたと思う。

(この日、本人は「すべった」とつぶやいていたけど…)


皆の健康を祈願する意味のこもった

トリらしい、

春から縁起の良い噺を聴かせてもらった。


帰りしなに演者全員のサインが入った連雀亭手ぬぐい(限定3枚、千円なり)

をゲットして幸せな気分で帰宅。感謝。

落語と

連日、寄席、落語会、ホール落語に出かけて行きたいです。 その記録です。