しろい足袋の会15 ”花の巻”@らくごカフェ5
12月19日は、
神保町はらくごカフェさんで開催された、
台所おさん師、柳家緑君さん、柳家花いちさんの三人の会へ。
みなさん花緑師の御弟子さん。
落語界では、ズッコケ三人組みたいな扱いをされちゃいそうな
印象の三人ですが、こぞって愛されキャラ揃い。
ま、ちょっとずつ変わった人達ですが(笑)
らくごカフェさんはBGMも気になる場所で、
前回は元祖渋谷系フリッパーズギターだったが、
今回は、たぶんクレモンティーヌの「風の谷のナウシカ」などカバー曲アルバム
「アニメンティーヌ」か。
(ジブリ好きの緑君さんと結びつけるのは考えすぎか)
番組は、
「死神」 緑君
「黄金餅」 おさん
お仲入り
余興
「芝浜」 花いち
緑君さんの「死神」はミュージックテイトでスタンダードなものを聴いたので、二度目。
もう全然別の「死神」になっててびっくり(笑)
この人は、「天狗裁き」もそうだったけど、噺の盛りつけ方というか、
大盛りにする傾向があるのかもしれない。
くすぐりの量も多いし、
おなじみの死神を消す呪文に流行の映画の名前を入れてみたり、
死神の「おちゃめ」加減が凄かったり。
で、なんと言っても秀逸だったのは、表情。
ローソクの火が消えない時の不満気な顔、
消えそうな時の喜々とした顔。
しばらくは緑君さんと言えば「死神」
と、なりそうな程、強烈な印象だった。
「黄金餅」は、
ケチな乞食坊主が、どうにも助からないと自分でわかったのか、
貯めた金を餅に包んで食べて死ぬ。それを覗いていた隣の男が、葬儀&火葬をして、
腹の金をまんまとせしめるという、
エグイ噺なんだけど、落語だと全然そう感じないから不思議。
志ん生大師のを音源で何度か聴いてるので、ついハードル高めで聴いちゃうのだけど、
おさん師のは、登場人物の乞食坊主の西念、隣の金兵衛、吞ん兵衛和尚など
みんな味があっておさん師独特の世界観に。
隣を覗く金兵衛なんて妙にリアルだし、
(お寺までの言い立てはちょいぐだぐだになったが)
聴き所の一つであるいい加減なお経も良かったし(緑君さんの呪文を取り入れたりも)、
焼けたばかりの熱々の金を着物の袂に入れる仕草も面白いのなんの。
志ん生大師とは雰囲気が違うが、
良い「黄金餅」だなと思った。
余興…おさん師と緑君さんが、面白いほど似合わない、というか
どこで買ったの?というスーツ姿で出て来ただけで面白かった。
が、やったネタがまた凄かった。
花いちさんのしくじりエピソードを再現ドラマ(コント?)
にしてあり、どれもこれも凄まじかった(笑)
爆笑しまくり。
トリは、花いちさん。余興をうけてのマクラなどあり、
「芝浜」へ。
先日、カリーズで聴いた時より、若干余裕があるような印象。
芝浜の光景が浮かぶし、奥さんのキャラが個人的にとても好き。
前回あった、サゲ前の
西洋の世界遺産を想起させる強烈なくすぐりを排除してて(笑)
すんなりとサゲ。
そして一段と「また夢になるといけねぇ」の塩梅が良かった。
(前回は正面、今回は左側から聴いた)
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