立川談笑一門会@武蔵野公会堂(吉祥寺)

ふわふわとあちこちの落語会を彷徨っているという

端から見ると(噺家さんから見ると?)なんとも怪しげなファンだなぁと

近頃思ってしまう。

不惑を過ぎたのにそういうことを気にしているのもどうかなとも思うので

まぁ気にせず思うがままにあちこち行こうと思ってます(笑)


さて。11月25日は、吉笑さん本を読んでから一気に興味が湧いた談笑師の一門会へ。


番組は、


「牛ほめ」 笑ん

「不動坊」 笑二


お仲入り


「歩馬灯」 吉笑

「死神」 談笑


笑んさんの「牛ほめ」は、まさに覚えたてという感じで、初々しさの宝庫(笑)

これからどんどん上手くなる第一歩の瞬間に立ち会えたと思いながら楽しんだ。


沖縄出身初の噺家さんで話題の笑二さんは、沖縄での、手話や速記人付きの落語会での

悲喜こもごもの攻防をマクラにふって、「不動坊」へ。

この噺は「お化け長屋」同様、

人為的な幽霊で相手を脅かそうとするが

ことごとく失敗する滑稽噺。

笑二さんのは、

間抜けなキャラ、ちぐはぐなやりとりが

光っていて大いに笑った。


吉笑さんの「歩馬灯」は著書でも紹介されていた、走馬灯ならぬ「歩」馬灯。

先日聴いた「一人相撲」や、「ゾーン」のように擬古典ではなく、

現代が舞台。

タイトルから想像がつく通り、

「死に際に自身の人生が走馬灯のように流れる」のではなく

「人生を最初からリアルタイムでずっと見させられる」という展開。

この「走馬灯がロードムービーのごとく何十年分も見させられる」

と判明した瞬間からの展開が加速度的に面白かった。

この人のは、発火装置を綿密に設置して、爆発させる趣。



談笑師の「死神」。これにもヤラレまくり。

まだ聴いてない人のためにここには

書かないけれど、

噺の進行が客席に委ねられる(笑)仕掛けを

作ってくれていて、

それが楽しいのなんの。

しかもあの貫禄ある声で織りなす、

こえー死神(笑)


そしてサゲが凄い。

凄い世界観だけど、なるほどと思える。


手塚治虫の「火の鳥」を彷彿させる

壮大な物語に飛翔していた。

落語と

連日、寄席、落語会、ホール落語に出かけて行きたいです。 その記録です。