十年目の花いち ふたたび@なかの芸能小劇場 3

2月19日は、花いちさんの大きな会へ。

ちょうど、僕が落語を聴きに行くようになった

去年の6月に一度開かれた芸歴十年目を記念する会

の続編的な会なので「ふたたび」と。


番組は、


挨拶


「やかん」 花ごめ


「だくだく」 花いち


新作「宿へGO!」 花いち


お仲入り


「浜野矩随」 花いち



開口一番は妹弟子の柳家花ごめさん。

彼女の高座を聴くのは今回で三席目だったか。

落語上手いなぁという印象があったので、

もっと頻繁に聴きたい噺家さんだと思っている。

今回の「やかん」、オーソドックスな型だと思うが、

とても聴きやすく、

知ったかぶりの先生と八五郎の掛け合いが実に楽しい。

こはるさんとはやや違った意味で女流を感じさせない、

本寸法の噺家さんだと思う。


花いちさんの「だくだく」は久しぶりに聴いた。

催眠術をかけたり、

泥棒が「ひらり」と何度か

あるつもりの槍を躱す場面は花いちさんの「だくだく」でしか

聴いたことがなく、相変わらず楽しめた。


新作「宿へGO!」は、彼の勝負ネタの一つかも。

若い女の幽霊、菓子好きな宿屋のおばあちゃんのキャラは秀逸で、

爆笑必至。

ゴキブリ出没シーンと食事シーンは鉄板中の鉄板シーン。


爆笑の後はお仲入りを挟んで、しっぽり人情噺。

カリーズで聴いたばかりだけど、良い噺は何度聴いても良い。


父親が凄い彫り師、主人公はダメな二世。

死んだ気になって作った作品がやっと認められるが、

母親の大きな愛に気づいた時には天涯孤独の身に…。


この噺、ちょっとキツイ事を言う人物が登場するが、

それが結構花いちさんにハマる。

コワモテの役者が情けない人物や真面目な人物を演じるギャップと同様、

普段のまっすぐで、お人好しっぽいキャラ全開の花いちさんが

嫌な人物を演じるギャップが実に効果的。


しかし、何度聴いても、母親との死別のシーンは悲しすぎる。


と、いうわけで、たっぷり花いち落語を堪能した会となりました。



噺家にとって十年というのは、

決して長いキャリアではないと思うが、

やはり一つの節目だと思うのが人情。


花いちさん、十年、お疲れ様です。

今後のますますの活躍を期待してます。


これからもいっぱい楽しませてもらいます。

感謝!


落語と

連日、寄席、落語会、ホール落語に出かけて行きたいです。 その記録です。